ゴッホのルーツはいすみ市にあり!?

西洋画家の巨匠ゴッホがその画法など葛飾北斎の浮世絵に影響されていたというのは有名な話ですね。
そのゴッホは浮世絵版画の収集家としても有名で、500点近く所蔵していたそうです。
そのコレクションの熱心さは、彼の《タンギー爺(じい)さん》という作品に顕著に見て取れます。

そして、その葛飾北斎の代表ともいえる冨嶽三十六景のひとつ「神奈川沖浪裏」が実はいすみ市のある人に関係しているのです。
その人の名前は武志伊八郎信由(たけしいはちろうのぶよし)。
通称「波の伊八」と呼ばれています。
存命していた当時、他の彫刻師たちの間では「関東に行ったら波の彫刻を彫るな」といわれていたそうです。
その訳は「関東には伊八という、波を彫らせたら天下一という彫刻師がいるので、絶対にかなわないから」というもの。
出身は現在の鴨川市ですが、彼の作品のほとんどはいすみ市のお寺にあります。

北斎がいすみ市に来て実際に伊八の彫刻を見たという記録はないそうですが、伊八の波に宝珠(画像右)と葛飾北斎の神奈川沖浪裏(画像左)は波をとらえる視点等あまりにも似ていて、伊八の彫刻からインスピレーションを得たことは想像に難くありません。
※画像は行元寺の案内所です。

伊八の彫刻は飯綱寺(当ホテルより車で10分)、行元寺(同30分)で見ることができます。